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中米訪問の最終日はエルミラドール農園を視察 (03/02)

フェルナンドさんのエルミラドール農園はほぼ収穫が完了したばかりの状態で、まだ収穫時にこぼれ落ちたコーヒーの実がフレッシュな状態であちこちに転がっていました。 ココのエルミラドール農園はイト杉が多く生えているので、地面には当然イト杉の落ち葉が敷き詰められています。
酸性でもアルカリ性でもない中性のイト杉の落ち葉は、肥料になるスピードが早く、ここの農園にとって重要な肥料源となっています。
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ここで一番気にしながらコーヒー栽培をしていることは何ですか?の問いにフェルナンドさんは、「人為的なコーヒー畑というイメージよりは、自然の中に自然と共存できるような森を作るイメージでコーヒーを作らないとココでは失敗するんだよ。」と教えてくれました。
ここは標高も1800mあり、1年中涼しいばかりか、雨も多く、火山灰も未だに多く地表に残り、過酷な環境でコーヒーの木を健康に育てるには一筋縄ではいかないようです。
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数十年以上の古木を活用し続けるのもその為のようで、既にココの環境に根も幹も対応しているので、あとはどう管理をして生産性を高められるかが重要な課題だとフェルナンドさんは語ってくれました。
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下の写真はピッカー(摘み取り作業者)が自分達の収穫したコーヒーの重さを量ったり、運んだりしている様子です。
みんなで声を掛け合い、冗談や笑いを作りながら、キツイ作業を楽しく進めている光景は感動もしたし、改めて1杯のコーヒーの見えない背景が見えた気がしました。
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時には、若い見習いに運ばせて作業の辛さも体験させ、それをみんなで笑いながら見守っていましたが、こうやってベテランになっていくのだろうと感じましたねぇ。
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とは言っても、ベテランにとっても大変な作業なのは変わりなく、作業者の中でも運び終わった後に、腰に手を当てて「イタタ・・・」と仕草をしているあたりを見ても、大変さが伝わってきます。 見ているだけの自分が申し訳ない気がしますが、これも彼らの仕事ですし、自分では足手まといになるのは間違いないでしょうね。
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彼らは早朝から午後2時には摘み取り作業を終え、収穫したチェリーの中から完熟の実だけを選別し、4時ぐらいには計量作業を始められるよう仕事を進めています。 これを毎日続けます。 相当な肉体労働です。
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摘み取り作業者は自分の摘み取ったコーヒーの実の重さを量り、それに対してお給料をもらいます。
完全成果主義の社会です。 働かないとお金をもらえないわけです。 
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成果主義なら、欲のある人はもっと働くような気もしますが、ここでは早く家に帰ってくつろぎたいと思う労働者が多いのも事実で、それは別にエルサルバドルに限らず、ニカラグアでも同じでした。 

日が昇って明るくなれば働き始め、日が暮れる前に作業を終え、家路を急ぐ。
精一杯仕事をして満足いく仕事はするが、必要以上の無理はしない。
日本では成り立たないかもしれませんが、これもまたシンプルな生き方だなぁと感じましたねぇ。

今年もやっぱり来て良かったし、学ぶことがゴロゴロとそこら中に転がっています。 毎年来てもそれは感じるので、また来たい!と思うのでしょうね。 あとはヒューストン経由で帰国するだけです。 今回の産地からのブログ更新はいかがでしたか? いつもリアルを求める自分は、こうした産地のリアル感も美味しいコーヒーと共にお伝えできたら・・・と思っています。 それではまた日本でお会いしましょう。

wrote by ミルトンコーヒーロースタリー : 2011年03月03日 21:36