« 今年も残りあと数日ですが・・・ | メイン | 起こってほしくない事態になってしまいました »

01:12

セロ・デル・シエロ農園 2008年訪問時の様子

DSC_8506
恐らくセルジオさんに次いでミルトンでは名前が知れ渡っていると思われる「セロ・デル・シエロ農園」 のマウリシオさんです。 先日2008年収穫分の彼のコーヒーを販売し始めたばかりですが、物凄い勢いで売れています。

販売と同時に改めて彼の農園の紹介をしようと思っていたのに、なかなか時間が作れずにいましたが、 ここはきちんと皆さんに紹介しておかねばと思いまして・・・ やっと通常業務が終わってブログを更新しようと思ったら・・既に午前様ですね。  あらら・・・

そんなことはいいのですが、マウリシオさんはまだ30歳手前だったと思いますが、しっかりしています。  2007年にカップオブエクセレンスで3位入賞、今年の2008年はちゃっかり1位を受賞しまして、 出品したコーヒーはそれなりの高値で落札されたわけですが、彼ぐらいの若い年齢で大金を手にしたら、遊びや娯楽に使ってしまいそうですが、 そこは大物。 ちゃぁ~んと農園にフル投資しています。 なんだか嘘のような本当の話で、周囲の農園主達や地元のコーヒー業者も、 彼のまじめっぷりには感心しています。 ちなみに彼はまだ独身。
DSC_8519
そんなマウリシオさんは、僕らが農園を訪れると、いつも自分のコーヒーをポットにいれてコーヒーをご馳走してくれます。  ミルトンが購入している農園主のみんなに言っているのですが、 必ず自分たちのトップグレードのコーヒーを飲んでくださいと何度も何度も伝えています。 それをマウリシオさんも含め、 セルジオさんや他の農園主達も実行してくれています。
自分達がトップレベルのコーヒーを飲まないことには、品質を上げようにも判断のしようがないからです。
DSC_8563
これがセロ・デル・シエロ農園の一部を撮影した写真です。 ニカラグアで最も標高の高い場所に位置するモゾンテと言われるエリアで、 この界隈の農園は比較的ハイレベルのコーヒーを作り出しています。 アメリカのロースター達も、 ここの近所の農園から高額で買い付けを行っていたりします。 
DSC_8577

マウリシオさんの元で働く労働者の一人です。 このときは丁度ニカラグアにしてはかなり遅い収穫時期を迎えていたので、 農園のいたるところで手作業による収穫が行われていました。 何度この労働者の顔を見ても、ナイティナインの岡村に見えるのですが、 僕だけでしょうか。  
DSC_8589
ここの労働者達はきちんと作業の仕方の指導が行き届いています。 この上の写真からも見てわかりますが、 コーヒーの実をむしり取るのではなく、一粒一粒丁寧に枝から採っていきます。 その時も枝が折れないよう、 左手で枝を持っているのが見て解りますよね。 どうってことないように見えるかもしれませんが、彼らの意識の中には、 これでご飯を食べていけている!という気持ちが入っていると思われます。 マウリシオさんの教育のたまものです。

また、この労働者の腕っぷしの良いこと! 急斜面での肉体労働のため、無駄な贅肉はありませんし、 腕には無数のコーヒーの枝で擦ったあとがたくさん。 正直僕には毎日この作業をする自信はありません。 
だからこそ、毎年現地を訪れるたびに、彼らに対する感謝が増していくのです。 
簡単には美味しいコーヒーはできっこないのです。
DSC_8570
もちろん全ての農園で、このような丁寧な作業が行われているわけではありませんが、少なくとも皆さんが口にされるミルトンのコーヒーは、 沢山の人の手によって、正確で丁寧なプロセスを経て、完成されたものです。 

いくらそうやっても、自然の猛威には太刀打ちできず、品質が落ちたり、不作になったりしますが、 そこは工業製品にはない農作物らしいところでもあるので、コーヒーも自然の恵みなんだということをきちんと理解しながら、 彼らとお付き合いをさえてもらっています。 安易にコロコロと取り引き先を変えてしまう業者もいるようですが、 ミルトンは長期スパンでお付き合いしたいですし、彼らもそれを望んでいます。
ミルトンが続く限り、この継続的な関係はずっと続くでしょう。

wrote by ミルトンコーヒーロースタリー : 2008年12月28日 01:12