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オーストラリアの水不足と風呂事情

オーストラリアのthe National Climate Centreによると、この第1四半期の乾燥状態は記録至上2番目に悪い状態にあるようです。農業を営んでいる方々は収入が得られず、政府に支援を求めているようですが、なんだか毎年悪化していっているような気がします。

水不足と言えば、忘れもしない思い出があります。私が渡豪して間もなく田舎だった学校から更に内陸へ入ったWANDOANという町へファームステイをしたことがありました。学校のあるWARWICKという町もいい加減西部劇さながらの乾いた風景で、カルチャーショックを受けましたが、ファームステイ先のその町はそれを超える殺風景ぶりをかもし出していました。

学校の友達の家でのファームステイだったので、さほど心細くはなく家に着くなり家族に紹介され、お決まりのナイストゥーミートゥユー!ですよ。部屋は友達と同じ部屋で、綺麗にベッドメイキングされていました。私はそこで乗馬をギャロップ(全速力)できるまでマスターし、薪割りを毎日の日課にし、牧場内をモトクロスバイクで激走し、ライフル銃で夕食用の牛を撃ち、庭になっているマカダミアナッツをレンガで割ってタラフク食べ、鞭の打ち方を何パターンか習い、それはそれは1ヶ月の間でしたが満喫しましたね。

たった一つだけ理解はできるけど、やるせなかったのがお風呂。乾燥地帯なのでお水はとても大切なものなのは今だからわかります。でも浴槽の底からお湯が10cmしかなかったのには、唖然となりました。何か説明してくれればいいのに、彼らには毎日の当然のことなのでしょう・・・説明はありませんでした。私はまだお湯が入ってないんだろうと判断し、お湯を足し始めたら友達がすっ飛んで来て、それ以上使うなというじゃないですか! シャワーはもとから付いていません。

水かさ10cmではおしりも満足に浸からない状態ですよ。体育座りをして何分かどうしたものかと考えた記憶があります。その時は真冬で気温は10度をきっていました。しょうがないので、手で水を掬いながら全身にシャンプーをつけて洗い、すすぐ為に「干からびたトカゲ」のように無様な格好で洋式の縦長バスタブに這い蹲りましたよ。その時ばかりはあまりの不恰好ぶりに自分でも情けなくなりました。誰にも見られたくない格好なのは間違いありません。

1ヶ月が過ぎ、ファームステイも終って学校へ帰るころには、一丁前にカウボーイハットをかぶり気分はもうローカルボーイですよっ! 今となればいい思い出ですけどね。

wrote by ミルトンコーヒーロースタリー : 2005年06月01日 06:42