« 時代はスペシャルティコーヒーへ | メイン | 昔ながらの喫茶店 »
04:23
カッピングはカッピングでも・・・
京都のカッピングから、ずいぶんと日が経ってしまいブログが書けていませんでしたね。 ごめんなさい。 さて京都でのカッピング勉強会では、大阪以上に学ぶことができましたが、まだまだ感覚的に慣れていない部分が多く、場数も踏んでいないので、なんとなぁ~くカッピングしていても、自分の表現する言葉が良いのか、間違っているのか判断がつきにくいですねぇ。
カッピングの内容と順序ですが、
1. 風味、アロマと味
2. 後味の印象
3. 酸の質
4. 口に含んだ質感
5. カップのきれいさ
6. 甘さ
7. 全体のバランス
8. 総合評価
の8項目(現在、日本スペシャルティ協会では苦味を含む9項目がある)をそれぞれの項目の特徴を表現しながら採点していくのです。
実はカッピングでも一昔前まで主流だった、ブラジル方式のカッピングと、現在のスペシャルティコーヒーのカッピングでは、その主旨が異なるのです。
ブラジル方式は、豆の欠点をいかに見抜くことに重点を置かれ、それらの欠点がなければ良しとされてきました。 現在流通しているコマーシャルコーヒーなどは、それらの欠点探しのカッピングにより選別されたものなんです。 プレミアムコーヒーと呼ばれるコーヒーは、欠点が比較的少なく、産地の名称などをうたって付加価値をつけたものがほとんどですが、味の良さに関しては鑑定されていません。
ですから、今までコーヒーの焙煎士はサンプルを仕入れて、入念に味のチェックを自分たちでおこなわければならず、酷い時にはサンプルと実際に手元へ届く豆の質が違う!なんてこともあるんです。
今の私が行っているスペシャルティコーヒー方式は、欠点豆の含まれていないことが前提でカッピングされ、豆の良い特徴がどのぐらい際立っているかを感じ取ることに重点が置かれているのです。
今週、コーヒーの勉強会を開催しますが、お集まりいただくお客様にはプレミアムコーヒーとスペシャルティコーヒーの生豆の違いから、焙煎後の味の違いなどを実際に目で見て、舌で感じ取っていただこうと思っています。 同じコーヒーと名がついてはいるけど、実は別次元の飲み物なんだと感じていただけるかもしれませんね。とても楽しみです。
悪い味がないほどに丁寧に栽培、収穫、精製されたハイレベルのコーヒーにスペシャルティの名がつけられ、私たちは後は味の良さのみ感じ取るだけで良いなんて、ある意味とても贅沢なことですよ。 ワインで言えば、コルク臭や土臭い不味いワインは最初からテイスティングの対象には入っておらず、極上のワインだけをテイスティングして仕入れ、お客様へお売りするようなものですから。
ちなみに、スペシャルティコーヒーのオークションの中でもカップオブエクセレンス(CoE)と呼ばれるオークション出品コーヒーは、更に際立つ個性と良さを持ち合わせており、上位にランクインされた出品コーヒーを口にできるのは、世界でも極々限られた方々だけでしょう。 だってオークションのみでしか落札できない貴重なもので、その旨さを知っている世界中の人が競落そうと必死なんですから。
wrote by ミルトンコーヒーロースタリー : 2005年08月01日 04:23