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美味しいコロンビアのスペシャルティコーヒーはいかがです?
エル・ホルダンも人気でしたし、マラゴヒーぺも美味しかったとの声が多数! ラ・ユニオンもあっという間に完売してしまい、今日から発売の
「ティマナ」も人気のコーヒーになるでしょうね。 なんてったって、クリーンカップで風味が良くわかる分、
飲んだ時の印象がとてもいいんです。
先日お客さんが作ってくれた手作りの生キャラメルを真っ先に思い出すぐらい、濃厚なキャラメル風味があるわりには、
口どけが柔らかく優しい印象、甘ったるさが残るわけでもなく、ジャスミンの香りとシトリック(柑橘系)
さを残しながら爽やかな後口に変化していきます。 あまり僕は使わない表現なのですが、「マイルド」という言葉がピッタリかもしれません。
そんな「ティマナ」ですが、こちらも他のコロンビアで仕入れたコーヒーと同様に、小さな生産者達のブレンドになっています。
ティマナと言う名の組合のようなものを形成して、そのほとんどをミルトンのようなロースターに直接販売しています。
コロンビアの南西部に位置するウィラ県(Huila)の南に位置するティマナ自治区(Timana)で栽培されているコーヒーが今回新発売のコーヒーで、
コーヒーの価格が下落したことをきっかけに仲間同士が集まって組合を作り、海外のロースターに直接売る仕組みを作り出しました。
とにかく彼らは化学肥料を極力控えて栽培しています。 人工的に作った肥料は、
結果的に土壌そのものを退化させてしまうことを彼らは理解していますし、今でも農業学をみんなで勉強しつづけています。
これは他の国の生産者でも同じことですが、美味しいコーヒーを本当に作りたいと考えている農家は、
農業学に詳しい専門家を招いては勉強会を開いたり、自分の畑を視察してもらって、改善点を見つけてもらったりと、努力を惜しみません。
まぁーとにかく、一小農家が収穫する絶対量が少ないので(大地主のコーヒー農園は別ですが)、
収穫後の生産処理をする設備は必然的にミニマムサイズ。 小さいけど、家族がひとつとなって頑張っている、
しかも美味しいものを作ろうと努力しているところを応援したくなるのは自然な感情ではないでしょうか。
2年以上前に実は、まったくティマナのコーヒーだとは思っていなくて、海外のロースターから購入したことがあったんです。
でもその時の印象は甘いのは甘いけど、複雑性にかけていたか何かが原因で、平凡にしか感じられなかった記憶があるのですが、
ちょっと今回仕入れたのは、その記憶を吹き飛ばしてくれますね。
カップオブエクセレンスに出品しても下位の方になってしまうかもしれない程度の点数しかつきませんが、飲み飽きがこないあたりに、
複雑みとクリーンカップが大きく影響していると思われます。 だから、自ずと何杯も飲みたくなるわけです。
実際のティマナ自治区は山岳地帯で、平地があまりありません。
平地がないとなかなか収穫後の乾燥工程をする場所の確保が大変なのですが、段々畑のように乾燥棚を山の斜面に作る農家もあれば、
平地を開拓して作り出す農家もあり、中には下の写真のように空中乾燥場を建ててしまう農家もあったりと、こちらが驚かされます。
町の小さなコーヒー屋さんの規模を脱していないミルトンですが、ミルトンのお客様の増加に伴い、あちこち産地を増やすことができています。
コロンビアもまだまだ先になるだろうなぁと思っていたのですが、意外と早い段階で買付けができるようになりました。 そして、
他の生産地とは異なる風味特性を持つコーヒーをご紹介できるわけですね。
これもひとえに皆さんのサポートのおかげです。
だからこそ、こんなジャングルの中に入っていっても、出来る限りの知識と体験を吸収してやろう!と思いながら、巡れるわけですし、
皆さんが購入してくださるおかげで、僕も安心して高品質な美味しいコーヒーを求めて産地に出向くことができます。
ティマナの生産者達も含めて、特に美味しいスペシャルティコーヒーを作り出す生産者達は、人一倍努力しているように思えます。
たぶん何の業界でも、仕事でも一緒なのかもしれませんが、人よりも頭をフル回転させて、活発に行動し、
信じている芯の部分がぶれない人たちが、結果的に良い物やサービスを作り出している気がしてなりません。
そして僕が産地に出向くたびに常に思うことは、現地の方々は知恵を働かせているなぁ~ということ。
っということは、頭を使っていることなのでしょうけど、今の日本って知恵を働かせなくても、お金さえあれば払えば、
加工された便利なものが簡単に手に入りますよねぇ。
知恵を使わなくなった日本人は、必然的に想像力も低下していき、知恵を搾り出している各国に益々遅れをとってしまうのではないか・・・
と勝手に心配してしまいます。
そんな産地の人たちの姿を見ていると、彼らの様子を少しでも皆さんに伝えたいと思うわけです。 コーヒー屋としても思いますし、
産地の様子をお伝えすることで、コーヒー以外の面も想像していただけたらなぁと思う分もあります。
話はそれましたが、今日からコロンビアの「ティマナ」を販売開始します。
ご購入はこちらから♪ http://miltoncoffee.com/archives/cat_101.html
3月に買付けに行ってきたニカラグアとエルサルバドルも今月末には日本に到着しますので、
今年収穫されたばかりのニュークロップを早くて来月には皆さんに飲んでいただけるかもしれません。
wrote by ミルトンコーヒーロースタリー : 2009年06月06日 11:45